2016年9月4日日曜日

祭り男たちは、なぜ!?太鼓の音にトコトンこだわるのか?

こんにちは、六代目彌市です(^^)/

昨日は、また祭りに欠かすことのできない

新たな“音”をこの三浦太鼓店から

生み出すことができました(^^♪


四国中央市、土居の秋祭りで使われる

祭りの太鼓♪



四国中央市、土居の秋祭りは

愛媛県四国中央市土居町で

毎年10月13・14・15日の3日間に行われる

家内安全と五穀豊穣を願う祭りで、

この地区16台の太鼓台と呼ばれる山車が集結します!





太鼓台と呼ばれる山車は、幅3メートル高さ5メートル長さ11メートルもあり、

なんと総重量は2トン!!!!





さて!この太鼓台のどこに太鼓があるのでしょうか?



それはこの金糸の刺繍がほどこされた、

豪華な装飾の山車の中央に


祭りの心臓とも言える太鼓が

吊られているんです!


こんな感じ↓



この中に、太鼓打ちと太鼓があります!







実際の演奏風景動画はこちら♪↓





これは、昨年の祭りに伺ったとき

実際に見せていただいた映像です(^^



去年、

はじめて三浦太鼓店に祭りの太鼓、

すなわち“音”について

地区の方からいろいろとご相談をうけました♪



地域の祭りって、

その土地土地によってによって、

使う太鼓の種類だったり、大きさだったり

使い方そのものだったり、、、


“こだわり”が当然ちがいますね!



じゃあ実際に、その地域の方々が

一体何にこだわって、どんな“音”を

求められているのか?


それを知るには、行くしかない( ;∀;)


そう決断し、まずは去年

その祭りの“音”を体感しに行ってきたんですね~(^^♪


そりゃ~もう感動体験でしたよ~!



祭りって、いろんなこだわりが強いので

普通はよそ者なんて見ているだけで

中に入ることはNGなのですが、


なんと!

三浦太鼓店の従業員一同、

現地に到着すると、みんな法被を着せていただいて

担ぎ手として祭りに飛び入り参加させて

いただいちゃいました~( ;∀;)



去年の祭り参加の様子!



そんなご縁がつながって、

今回祭りの心臓とも言える

上天満太鼓台の“音”を作らせていただけることになったのです!



太鼓台は本当に大きいですが、

ただ、通れる道幅に限界も当然あるので

中に入る太鼓の大きさに限度があります。


だいたいどの地区の太鼓も

2尺2寸から2尺4寸ほどのケヤキの長胴を

使っているんですが、


とにかく、たった1台のその

太鼓の“音”にトコトンにまでこだわってみえるんですね!





新たに新調する胴をどの大きさにするか?





太鼓を載せている太鼓台は本当に大きいですが、

ただ、通れる道幅に限界も当然あるので

中に入れられる太鼓の大きさに限界が当然あります。



それでも、祭り男たちは

とにかく“デカイ音”を求め


限界に挑戦した胴を求めた結果、

通常ではありえない規格の胴が

完成しました!





口径は2尺4寸、

胴の高さは1メートル3㎝!という特別規格!





最終革張りの工程を立ち合いに、

はるばる四国から9名もご来店くださいました!


音に対するこだわりが

強いだけに私たちも、内心ドキドキです( ;∀;)




叩く位地によっての音の感触を

確かめたり、、、




また、どのバチとの相性が一番よいのかを

確かめに、いろんなバチでも試してみたり、、、




今回は、先端がこんなこけしの頭のような

形状のバチを持参いただき試しておられました。




音は、近くで聞いてみたり、

実際の祭りを想定して外へ出て


遠くで聞いてみたりと、、、





トコトンこだわって、納得のいく

その“音を”見つけにいきます♪






今回の、このお仕事を通して


私は、祭り男たちはなぜ?


そこまで太鼓の“音”にこだわるのか?

と、いうことを改めて考えましたね~♪



その答えは、当然ながら

祭りの本番にありました。


それぞれの地区を練り歩いてきた太鼓台は、

最終的に、河川敷へと一挙に集結するんです。



16台の太鼓台が勢ぞろいする姿は圧巻!


そして、ここからが

この祭りの一番の見せ場である


各地域の太鼓台が一斉に“かきくらべ”をするんです。


“かきくらべ”とは、

重さ約2トンの太鼓台を約100人で担ぎ上げ、

天高く担ぎ上げる「さしあげ」や、房のゆれ方、

地面に降ろさずに担ぎ上げている耐久時間などの

パフォーマンスを競い合います。


これが、昨年伺ったときの“かきくらべ”の様子↓





これを実際に担いで体感してきたのですが、


例え100人いてもですね!


2トンもの重さを担ぎ上げるには、

一斉に力を合わせ担ぎ上げる必要があるんです🎶


そして、

その勢いと担ぎ上げるタイミングをとっているのが


そう、中央に据えられた太鼓の“音”だったんです。



実際に、担いでいて感じたのは

これだけの地区が集結してかきくらべが始まると、


隣の地区の太鼓の“音”に負けてしまうと

自分たちの“音”がまったく聴こえなくて、


上手に担ぎ上げることができなかったんですね。



だから、祭り男たちは

トコトンにまでこの“音”にこだわっていたんです。



彼らの言う“デカイ”音の中には、


長く余韻があり、

遠くまで聴こえて、

腹に響く深い音。


すなわちどの地区にも負けない“デカイ”音

だったんです♪



これは簡単ではないです~。


高い音でもなければ、

低い音でもなく、

深くて、デカくて、響き渡る音♪



こだわりにこだわった

その“音”がこうして完成を迎えました。






内心は、今年の方がドキドキです!


かきくらべの時、

音が聴こえなかったらどうしようか( ;∀;)




その答えは、祭りの中にしかありませんので


今年も、もちろん担ぎ手として

祭りとその“音”を体感してきます(^^♪



上天満のみなさんありがとうございました(^^)/