2016年9月28日水曜日

作れることより、選べることの方が大切。教室では教えてくれない太鼓のお話しパート3

こんにちは、六代目彌市です(^^)/

9月も終わりというのに、

ここのところ異常な湿度と暑さで、

私たちも、太鼓たちも悲鳴をあげております( ;∀;)


みなさんいかがおすごしでしょうか、、、



ここのところ、お蔭様で多方面での取材や

職場見学に来ていただくことが

本当に多いなぁ~と感じているんですが、


そんな方々に一番よく聞かれる質問というのがあります。


それは、

太鼓作りで“一番むつかしい作業”ってどんな作業ですか?


と、言うご質問。


なるほど、


当然一般の方が抱くシンプルな疑問ですよね~


太鼓を作るという中で、

一番難しい作業



それは、実は“作る”という行為ではなく

それ以前に、

一番太鼓作りにとって大切で難しい事があるんです!


それは、“選ぶ”ということです。





例えば、太鼓になるご存知牛の皮。

自然の生き物である動物の皮ですからね、

一つとして同じモノはありません。


だから、その皮によってすべて“個性”が違うわけです。




今日は、三六-SABUROKU-(3尺6寸の大太鼓)の皮を

作ろうと思っても、


実は、実際に三六-SABUROKU-が作れる皮というのは

10頭の中の1頭くらいです



その違いを見極め、選べることが何より難しいのです。



だって、まだ太鼓になる以前の段階で

“音”を聞いて違いを判断することはできません。


素材の段階で、完成の“音”が聴こえてくるかどうか


いくらカタチが上手に作れても、

完成してみたら予想と全く違い音に仕上がってしまったら

ダメですからね~( ;∀;)


今回の皮は、三六-SABUROKU-になる皮

今回の皮は、三六-SABUROKU-には向いてないけど

こっちの太鼓にむいているからこれにしようという感じ。




だから太鼓職人は、

作れることそのものより、選べることの方が大切なのです。



人の人生も同じかもしれません。


人生も選択の連続。


私という、“素材”や“性格”は変えられないけど


それぞれに合った“生き方”を選べばいい。


無理に三六-SABUROKU-になろうとする必要はないのです。


今日も素敵な一日を(^_-)-☆