2014年10月12日日曜日

音=自然。ニュージーランドの古い太鼓からあらためて感じたこと。

こんにちは、六代目彌市です(^^)/


昨日は、西尾市産業物産フェアにて
おかざき匠の会として出展ブースを設け、

製作実演をしてました!


週末の台風接近でこの時期の大切な
各地の祭り、イベントが中止になっている地域も
あるよですがみなさんの地区は大丈夫でしょうか・・・・


さて、先日ブログで紹介させてもらいました
ニュージーランドの古い太鼓!


先方さんより、いよいよ修理に取り掛かかり
古い皮を外すことができたとご連絡いただいたので

今日は、みなさんにもお伝えしたいと思います(^^)/



まずは、無事に皮を外す作業が完了した太鼓→




やはり古い太鼓、
胴の中はノミで削られた跡が残っております。

ノミでくり貫かれた胴


ただ、ひとつ残念なことに
胴の中には作られた年や、製造者の銘は

残ってなかったそうです(>_<)






それでも、皮を外す時の木の香りだったり、


太鼓の中の人の手や、作られた人の息吹を
少しでも感じることができ、とても楽しく有意義な時間に
なったと、お話いただきました(^^)


それと同時に、もう一つ
大切なお話をしてくださいました。


それは、ニュージーランドでは
このようなくり貫きの太鼓を作りたくても、

気候や環境の違いから、こうした木を手に入れることが難しいという事。



日本とまったく同じ木の種類があったとしても
育つのが日本の何倍も早い木ばかりだそうです


だから、日本の和太鼓のように
何百年も持つ太鼓は作れないと思います・・・・



こんなお話をいただきました。



なるほどな~



日本の和太鼓って今では世界中に愛好家がいて愛されていますが

日本の和太鼓を模倣して、
同じようなカタチを作ることはできても


和太鼓は日本で作るから
和太鼓なんだ! その“音”なんだ!
と改めて感じました。







以前、イタリアで生まれたバイオリンの名器と呼ばれる
ストラディバリウスの研究をされてるテレビを見たことがあります。


その時、思ったんですね。

いくら現代の人がこれを真似しようと思っても
そりゃ無理だなと。


なぜか?


それはストラディバリウスは
その土地で生まれているんです。


楽器というのは人間の手が作り出すモノではあるけれど
自然のエネルギーと人のエネルギー、

そして、そこから生まれる“音”って


実はすべて繋がっているんです。


そこには、無理やりだったり
強制的にするのではなく


“自然”であることが何より大切なこと。


だから、いくら科学が進んだ現代の人が
機械的にその構造を学び、模倣したところで


絶対おなじ音は生まれません。


ストラディバリウスは、あの時代の
イタリアという土地だからこそ作ることができた音。




日本の和太鼓も
同じなんだな~と、今回のお話をきいて

改めて感じました。



余談ですが、最後にこんなお話も(^^)


ニュージーランドの練習場所は
りんご園の真ん中でまわりに隣家なんか
まったくないところだそうです


ところが、練習していたら
おっかない顔をしておじさんが飛んできたそうです。


そのおじさんが、家で飼っている馬が
変な行動をとっておかしくなっている、なんだ!?

と思ってきた。と・・・


日本の動物は太鼓の音にも慣れてますので
あまりそういう話は聞いたことないから


ああこれも面白いお話だな~と


土地や文化の違いって
動物も自然も、人間もやっぱり同じなんですかね