2013年2月27日水曜日

太鼓の鋲


こんにちは、六代目彌市です!(^^)!
昨日は、地元の幼稚園の子供たちの団体客!?
がご来店くださいました!
ご存じ日本一小さいな太鼓屋、三浦太鼓店!!!
園児と言えど、30人!!!
入るのか((+_+))
こんな感じになりました(笑)


さんざん親父が太鼓の作りかたをわかりやす~く説明したあと
何か質問はありますか~?


と、一言園児


『太鼓ってどうやってつくるの~』((+_+))


こどもは面白い!(^^)!



さて、そんな子供たちにも説明していたので
今日は太鼓の鋲についてお話ししましょう

太鼓の皮を打ちつけて止めているモノは
『太鼓鋲』とよびます。

画をとめるのは画鋲(がびょう)って呼びますね
それが太鼓なのでそのまま太鼓鋲と呼びます。



太鼓にサイズがあるように、この鋲にも大きいものから
小さいものまで、それぞれ太鼓にあわせた大きさがあります。

上記写真は1尺6寸の宮太鼓ですが、傘の部分が6分というサイズの
鋲を使いました!(^^)!

ちなみに、片面いくつ打つと思います?

鋲を打つ間隔だったり、太鼓の大きさ、はたまた
その太鼓屋さんによって違いますが、

この当店で修理させていただいた
1尺6寸の片面は“148個”打ちました!


鋲の間隔ってキレイでしょ~
これも秘密の道具ではありませんが、
ちゃんと先人たちの知恵が詰まった道具があり

きちんと均等にきれいに打つことが可能なんですよ!
それは改めてご紹介しましょう。



太鼓は一度鋲を打ったら
締め直しや、張り替えをしない限り音の調整、チューニングはできないです

新しい皮はお客様の求められる音をよく聞きながら
使い込む、打ち込む中で新しい皮がどう育っていくか
考えながら最後の鋲打ちを向かえます。

なので、鋲打ちという作業自体ももちろん大切なのですが
そこに至るまでの張り具合だったり、皮の作り方だったり

という事が何より大事になってきます。


これにはやはりたくさんの経験が必要ですね
まだまだ修行の日々は続きます。



2013年2月23日土曜日

作るのは太鼓の“音”

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!
昨日は、ご縁をいただき岐阜県のお客様のところへ演奏指導へ出張して参りました!

その帰り道、近くではありながら
まだ一度も行ったことがなかった国宝“犬山城”を見てきました!




山のてっぺんにそびえ立つお城の天守閣は
本当に高くて足が震えました(>_<)

日本の伝統と言うか、歴史に触れることは
本当に新鮮な気持ちになります。

昔の人々が作ってきたモノやカタチって
必ずそのモノに意味や本質があったのだと感じます。

今の世の中はモノやカタチは溢れていますが
そのモノが持っている“本質”や“核”が失われているような気がします。

だから、使い捨てだったり壊れたら買い替えたり・・・

自分たちが作っている太鼓の本質って何かなって
改めて考えてみても、やっぱり“音”なんです

私はそれを“活きた音”と
表現します。


和太鼓の“活きた音”とは・・・


現代の太鼓に対するとらえ方そのものが
パフォーマンスや、見た目、演出の道具という風に
とらえられてしまう事がよくあります。


ただのパフォーマンスの道具であれば
それは和太鼓でなくても、叩くもの、叩けるものであれば
なんでもいいという事になってしまうように感じます。


和太鼓と言う楽器そのものは
すでに“伝統”として何十年、何百年と継承され現代に至っています

どうしてそれほどの長い年月
すたれず、継承されてきたのでしょうか

今の時代には今の時代に合ったカタチや“音”が
合っていいと思うし、そういうものも生まれて行かなければ
あらたな伝統は生まれないと思います

太鼓の音と同じで
どこまでも深く難しいですね

ただ、その本質をもった音の深さは
人々の心の奥深くに響き、かならずや継承されて残っていくモノに
なるのではと感じています。

向き合うべきはどこより、何より深い太鼓の“音”

そんな太鼓の音を創っていきたいですね。




































2013年2月22日金曜日

祭りのルーツ

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!
今日は地域の祭の太鼓についての記事です!

みなさん中山太鼓ってご存知でしょうか???


中山太鼓は、岐阜県恵那市串原総氏神中山神社の
例大祭の時に花馬と一緒に奉納される奉納太鼓で
現在では、岐阜県の重要無形民俗文化財にも指定されているそうです。



今回この地域で使用される太鼓を2張り
張り替え修理をさせていただきました。


恵那市串原の地区は6地区に分かれているそうですが
どの地区も、大太鼓1台、締太鼓2台、笛数人

というシンプルな構成。

大太鼓と言っても、1尺9寸から2尺前後の太鼓です。

 
 
正直、私自身がこの串原という地区のお祭りのことを
あまりよく知らなかったのですが、これ調べてみると大変面白い事がわかってきました。
 
 
それは、中山太鼓の演奏スタイル!
映像がありました>>>
  




地元愛知の方なら何か感じられる方もいらっしゃると思います!


そう!打ち込み!


幡豆や、一色、毎年フェスティバルでお世話になっている
佐久島の太鼓とスタイルがとてもよく似ています!


似ているのはスタイルだけではありませんでした!
これがバチです>>>

 
材質はきりでしたが、やはり打ち込み同様すりこぎ型、バット型のバチ
 
 
それからそれから、
大太鼓の脇に据えられる締太鼓はなんとチャラボコでおなじみの
金胴型締太鼓“小〆”(こじめ)でした!
 
 
曲調やニュアンスは少し異なりますが
演奏スタイルから、太鼓の構成は非常によく似ています
 
これは面白い!
 
 
どうして三河湾から、岐阜県の山奥である恵那市に
共通点を見ることができるのか!?
 
一つ考えられることがありました!
 
 
それは、矢作川!
 
 
先にも話しましたチャラボコ太鼓で使用する特殊な金胴型の締太鼓は
この三河地域を中心に使用される太鼓ですが
 
この太鼓を使用する分布図を調べていくと
矢作川を中心につながっている事がわかってきました。
 
 
残念ながら本場のお祭りに足を運んだことがまだないので
今年はぜひ行って見ようと思います!
 
 
このお祭りは、なんと一般の見物客にも太鼓を叩かせてくれるそうで
毎年、大変多くの方々が来られるそいうです!
 
とても楽しくリズミカルな演奏
その様子も動画がありました!(^^)!
みなさん行ってみませんか!
 
 




2013年2月21日木曜日

太鼓の“耳”

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

今日は太鼓の“耳”ってご存知ですか!?


現代の創作和太鼓文化では
太鼓にこの“耳”がついていることが
当たり前になってきています。


そもそもこの“耳”とはどこの部分のことでしょうか(@_@;)
 

分りますか~!?

太鼓は、強くテンションをかけて引っ張ることで
音を作っていきますが、この皮を引っ張る作業で必ず必要な個所

まさにロープをかけて強く引っ張る部分を“耳”と言います。


昔ながらの芸能や神社仏閣の太鼓ではこの“耳”と
呼ばれる部分は張り上げ鋲を打った段階でカットするのが一般的です


こんな感じでカットします!
 
 

“耳”をカットし終わった皮です
 
 


ご存じ太鼓は一度このように張ってしまったら
チューニングをすることは不可能です

太鼓の“耳”をカットせずに残すことで
もう一度締め直すことができるという利点もあり

現代の創作和太鼓で使用される方には
逆にほとんど“耳”がついた太鼓の方が一般的になっているのでは
と思います。


これは、現代の創作和太鼓文化が創造した
新しい太鼓のカタチと言っても過言ではないかもしれませんね!


子供たちに太鼓の“音”の楽しさを

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

今日は、いつも大変お世話になっています豊田市は花園幼稚園さんで
演奏をさせていただきました!

零~ZERO~の演奏の前には、幼稚園の先生方の太鼓披露!


そして、演奏後には年長さんの子供たちによる演奏披露!





 毎回先生方も子供たちも上手になっていく姿に
パワーをもらい!(^^)!

 
演奏後に子供たちとじゃれ合いパワーを吸い取られ(笑)


そして、演奏以上に!?
楽しみな幼稚園さんの給食をいただきました!(^^)!






今回は、子供たちに『太鼓の音の楽しさ』を
伝えられたらと音遊びに工夫をして演出させてもらいました!(^^)!

 
ありがとうございました!

2013年2月19日火曜日

“今日の太鼓から” vol.6

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

“今日の太鼓から”今日はシルバーとエメラルドグリーンの
コントラストが面白い、『ペガサス&イルカ』デザイン桶太鼓です!


早速、ペガサスデザインからご紹介!

 
 
ペガサス塗装はシルバーギミック塗装を採用
シルバーギミックとはかんたんに言いますと
グラデーションがかったシルバー塗装です!
 
 

 
 
そして、反対面にはかっこいいペガサスとは対照的に
かわいらしく、イルカデザインを入れさせていただきました!
 
 
 
こちらの塗装はメタリック系のエメラルドグリーン!
光を浴びることで色がきれいに発色します!
 
 




 
これは1台の太鼓でペガサスと、イルカという
2種類のデザインが入っており、演奏する場所や雰囲気を選んで
魅せる位置を変えることが可能です!
 
こういうことができるのも
担ぎ桶ならではの面白さでしょうか!(^^)!
 
 


2013年2月15日金曜日

久しぶりの共演です!(^^)!

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

昨日は、朝9:00~夜21:00まで
なんと12時間スタジオに缶詰状態でリハーサルをしておりました!

今回で2度目の共演で
ここまでガッツリ一緒にやらせていただくのは
今回が初めてになりますが、東京を拠点に活動されます

“塚本兄弟”と4月6日(土曜日)
岡崎公園、能楽堂にてライブを行います!(^^)!

 
 
今回は、その為の初合わせ練習という事で
東京からわざわざお越しくださいました!
 
 
そうそう、塚本さんと言えば
昨年末当店の太鼓とともに紅白に出場され
大変なご活躍をされております!
 
 
昨日のリハではそんな紅白太鼓!?
と共に来てくださり一挙大太鼓が並びました!(^^)!
 
 
 
今回は、零~ZERO~としての共演でなく
三浦太鼓店の三浦和也、朝倉慶介として演奏に参加させてもらいますので
 
一味違った男臭い感じのパフォーマンスとなりそうです!(^^)!
お楽しみに。
 
 
一夜明け、三浦太鼓店の新しいのれんをくぐりに
ご来店もしてくださいました!(^^)!
 
 
 
まさかの金髪!?
に驚きましたが(笑)新たな刺激をたくさんもらい
本番ステージが楽しみです!
 
岡崎能楽堂ライブは、1コイン500円の
当日受付制ですので、公園の桜を見ながら遊びにお越しください!(^^)!
 
 

 

 

2013年2月14日木曜日

“今日の太鼓から” vol.5

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

“今日の太鼓から” 今日は、三浦太鼓店としても新たな挑戦と
チャレンジをし続けたい、デザイン桶の新作登場です!


近年の創作和太鼓演奏で、桶太鼓の人気が非常に高まってまいりました。

それは、実用的で機能性にも優れていて
なおかつ、価格的にもお値打ちなことが主な理由かと思います


個人で所有されるユーザーも非常にふえ、
自分だけの“オリジナリティ”を求められる傾向が強いですね!

私もそうですが(笑)


そんなみなさんの想いが非常によくわかるだけに
当店では、さまざな要望に対応すべく商品をそろえてきました。


例えば調べのカラーだけでも12色あったりします!
→まだ増えそう!(^^)!

お値打ちと言っても、決して安い買い物ではありませんので
お一人おひとりの想いを“カタチ”したい!


そんな思いから挑戦し続けています。


今回ご紹介するのはこちらです!(^^)!



太鼓ボディに、当店オリジナルである友禅和紙、美濃和紙で
“蝶々”をデザインいたしました!(^^)!


今回は蝶々のより舞うすがたを表現したいという事で
これまたあらたな試みである、なんとラメをほどこし表現!(^^)!

 
 
斬新でありながら、これまた
光と陰で動きのある美しい表情が生まれました!
 
 
 
 
 
今回の太鼓はこれだけにとどまらず・・・
 
 
蝶々の背景に施したラインと
リンクさせて、皮面にもデザインを採用!!!
 
 
 
 
 




過去に例のないほどの個性は桶太鼓が完成しました!(^^)!


実は、まだまだ多くのデザインもの、
オリジナリティあふれる桶太鼓の製作実績があります。


現在ホームページ全面リニューアルと共に
アップする予定でおりますので

お楽しみに!(^^)!



2013年2月12日火曜日

三浦太鼓店に“のれん”ができました!(^^)!

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!
三浦太鼓店に、“のれん”ができました!


 書は、匠の会でお世話になっています地元岡崎の書家丹羽先生に、
染めは、これまたいつもお世話になっており今年から私の後輩も働きはじめた
一色のまえ田さんに依頼し完成!

 
 
こんな小さな店ですが、すばらしいのれんのお陰で随分と雰囲気が変わりました!(^^)!
うれしい限りです!

 
また遊びにお越しください!(^^)!
 
 

2013年2月10日日曜日

伝えたい“音”がある・・・


昨日は、念願叶い『三宅同志会』津村さんのWSを地元で開催させていただきました。

太鼓の世界では誰もが知る『三宅』、ご存じ三宅島の伝統的な太鼓です。

私自身も太鼓演奏をはじめて、最初に習った曲がこの“三宅”でしたので

今回のご縁をとてもとても楽しみにしていました!

ここからは、少し長文になりますが、

伝統に生きる世界という共通言語をもつ

津村さんの『音』が私の心と共鳴し、多くの刺激を受けましたので

少しお話しさせてくださいm(__)m

 

三宅と言う曲の構成とリズムは驚くほどシンプルで

初心者の方でも楽譜など必要なく、かんたんに覚えることができます。

 

ただ、そのシンプルなリズムと音の中に

和太鼓の“本質”がしっかりと宿っているのを感じました。

 

現代の新しい和太鼓文化・・・

和太鼓そのものを楽器としてとらえ、舞台演奏や趣味で楽しんで

太鼓を叩いていただく機会が本当に増えたと思います。

それは、私たち太鼓に携わる人間にとっては

非常にうれしいこと。

 

ただ一方では、その和太鼓の“本質”たる部分が

見失われがちであることを感じます。

 

現代の創作系と言われる和太鼓演奏スタイルは、

和太鼓という“伝統的”な楽器を使って“現代的”な曲やアレンジをし

演奏する。という事だと思っています。

 

舞台演奏では、華やかなパフォーマンスや演出は

必要不可欠で、“音”と同時に“魅せる”という要素を含む

太鼓演奏は非常に魅力的です

 

しかし和太鼓はパフォーマンスや、魅せる為の道具では決してありません。

 

パフォーマンスや魅せる為の道具であれば

叩ける楽器、すなわち“和太鼓”でなくても

叩けるものならなんでも良い、という事になります。

 

伝わっていますでしょうか・・・

 

津村さんのWSで最初のごあいさつの時も

最後のお話しの時もこの言葉を強くおっしゃってましたが

 

三宅という演奏を通して何を伝えたいか・・・

それは和太鼓の“音”なんだという事。

 

そして、津村さんの演奏からその“音”を

体感し、私の心の奥深くに響いたからこそ共鳴しました。

 

現代の新しい太鼓文化が、本当の意味で

“文化”またこれから何十年、何百年先の後世に

“伝統”として残していくには、この和太鼓の本質である

“音”という事を決して忘れてはいけません。

 

そうでなければ、現代のものは

一時の流行りすたりで終わってしまう・・・

そんな気すらしています。

 

太鼓奏者が向き合うべきはその“音”なんです。

 

エンターテイメントやパフォーマンスの道具

なんかでは決してありません。

 

人々の心の奥深くに響く“音”そのものこそ

和太鼓の“本質”です。

 

今という時代は、太鼓に限らずモノに溢れ

その“モノ”の本質が見失われていることって

本当にたくさんあり、世の中にあふれかえっていると思います

 

私自身も、どこまでそのものの本質を見極めることができているか

自問自答しますが、少なからず伝統を守るという立場にいる

人間として、和太鼓の本質であるこの“音”は命をかけて伝え

守っていきたいと思っています。

 

その本質を理解した上で、新しいことに挑戦する事こそ

本当の意味で、新たな伝統を創っていくことだと感じています

 

『三宅』はたった3つのシンプルなリズムではありますが

その中には本質的な“音”が守られていました。

 

だからこそ人々の心を打つんだとおもいます。

 

小手先の技術や華やかさでなく

和太鼓の本質そのものです。

 

今回は地元岡崎で

このような貴重な会を開催でき本当に良かったと思います。

 

これから、こういう機会を少しでも増やし

多くの方々に体感してもらいたい

そんな思いを抱きました。

 

今回参加してくださった方々

三宅同志会津村さん、本当にありがとうございました。




 

 

 

2013年2月5日火曜日

“今日の太鼓から” vol.4

こんにちは、六代目彌市です!(^^)!

“今日の太鼓から” 今日は、動けて担げる低音!として
当店オリジナル太鼓として販売しております、平担ぎ2尺4寸をご紹介!


現代音楽というか、舞台演奏として
和太鼓の新しい文化が広がりをみせ

和太鼓そのものに求められる要素も
変化しつつあります。


太鼓演奏を一つの『音楽』として成立されるには
もちろん演奏者の技術や知識は最優先なのですが

それプラス、現代に求められる『音』も
必要不可欠と感じました。

そこで考えたのがこの太鼓です。


和太鼓の魅力である、包み込まれるような重低音・・・

従来はやぐら台に設置されている
本当に大きな大太鼓が低音パートの役割をしておりましたが

これをもっと気軽にと言いますか
どちらかと言うと、ハードルの高かった低音パートを
和太鼓アンサンブルの中に取り入れたいと考案しました。





 
ボディは杉の桶胴で、皮は牛皮です。
 

 
このサイズ感はいろいろ重宝しますので
担ぎとしても、セットのLOWとしても使用可能です!(^^)!



演奏風景はこちらの動画をご覧いただければと思います!(^^)!
>>>